人類は有史以来、唯一神教

文化人類学の父と呼ばれたエドワードタイラー元オックスフォード大学教授が『原始文化』という本の中で、宗教は自然崇拝・精霊崇拝・死者崇拝から多神教そして一神教に高度化したのだと主張します。しかし20世紀の考古学の発見は、逆の結果を示しました。例えば、アッシリア学の権威であったステファン・ラングドン元オックスフォード大学教授は、バビロニアで碑文を発見し、その碑文によると人類最初の宗教は唯一神の信仰であって、そこから急速に多神教と偶像崇拝に傾いていったと主張しています(ラングドン著『セム族の神話Semitic Mythology』)。ムスリムも同様な見解です。唯一神教は人類の祖アーダムから存在しましたが、徐々に人間社会は多神教・汎神論・無神論に傾き、約1400年前、預言者ムハンマドの登場で唯一神教への回帰が唱えられました。人類の有史以来唯一神教はあったのです。そうであれば、ムハンマドの登場でイスラームが完成する以前に存在した様々な宗教にも、その原点は唯一神への信仰であったのではないかと考えられるのです。

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